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2022.09.16
ADHD・ASD・LDトリプル発達障害 漫画家 沖田×華
【沖田×華】
おきたばっかと読みます。(「いま、おきたばっかりなのに」からペンネームを取ったそうです)
『透明なゆりかご-産婦人科医院 看護師見習い日記』(講談社)で2018年講談社漫画賞を受賞した漫画家です。『透明なゆりかご』はNHKでテレビドラマ化もされましたのでご覧になった方もおられるのでは。
弱者の視点で寄り添うように書かれている作品群はファンも多いのですが、ご自分の発達障害やらかし日記ともいえる漫画『毎日やらかしてます』(ぶんか社)は上記とは作風が全く違います。アスペルガー、ADHD、LDである筆者のある意味壮絶な体験が描かれています。
こだわりの強さや、言葉を額面通りにとって余計に怒られた体験や、大人になってからの数々の失敗など、生きづらさを抱える沖田さんの漫画はこちらが読むのがつらくなるほどなのですが、書くことによって沖田さんはご自分の体験を昇華させておられるのではないかと思います。沖田さんは自分のつらかった子供時代の体験から、子供のころに自分を理解してくれる大人がいることの大切さを強く訴えておられます。
子供の特性を理解してもらえる教育機関や医療機関、特性に合わせた指導をしてくれる学習アドバイザーや塾などを探し、子供の生きづらさを解消してあげることが子供の素敵な将来につながっていきます。
さて、沖田さんのギフテッドたるゆえんは、「過集中」と「記憶力」です。
締め切りに追われる漫画家の仕事は過酷です。時間を守れないASDの人がなぜ締め切りを守れるのか不思議に思います。これは出版社の編集の方や、ご家族や周りの方のサポートがあって初めて可能なのですが、同時に過剰な集中力で猛然と仕事をこなすことができるからでもあります。
また、相手の気持ちを察することや空気を読むことが苦手なADHDの気質があるにもかかわらず、非常に繊細で、人の心の奥にぐさっとささるストーリーを展開させることができるのは、観察する力と記憶力が尋常ではないからです。
絵もお上手ではありませんし好き嫌いがはっきり分かれる作風ですが、ADHD、ASD、LDのお子さんやその親御さんから「よくぞ書いてくれた」という絶大な支持を得ています。発達障害が昨今広く認知され受け入れられるようになったは沖田さんの貢献によるところも大きいのです。
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