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2023.05.16
ADHDやASDの子どもたちに居心地のいい場所ってどこだろう 前編
月1度、浄土宗の大本山・金戒光明寺(新撰組発祥の地)さんで開催されている「くろ谷こども食堂」。2年前の食堂開始時から寄付をさせていただいておりましたが、令和5年の1月からは たくさんの知育玩具で一緒に遊んだり、希望者にお勉強を教えるリアルのご奉仕をさせていただいています。
今回は令和5年5月11日、リアル寺子屋の5回目です。
こども食堂にはたくさんのお子さんが来られます。
「くろ谷こども食堂」はみなさんがお持ちの一般的なこども食堂のイメージ(=夕飯時に一人になる子どもや十分に食べられない子どもたちのための食堂)とは全く違います。
色んな家庭背景のある子どもたちとその親御さんが、談笑しながらご飯を食べて幸せそうです。お父さんお母さんが月1回だけご飯を作って片付けることから解放されて、子供と一緒においしいねおいしいねと言いながらほっと一息つける場所でもあります。
2月にご相談を持ち掛けてくださった親子がおられました。
小6のお兄ちゃん、小3の弟くんともにASD(自閉症スペクトラム症)と診断されており、弟くんの方はADHD(多動性注意欠陥障害)の診断もされているとのことでした。
二人とも療育に行かれているそうです。
お兄ちゃんは毎月会うたび真っ先に近くに来て声をかけてほしそうにします。話しかけるといきなり前振りなしで分からない問題の質問をしだします。弟くんはやりたいゲームがすぐにできないと騒ぎだします。
なんどか接してみて、二人とも人との距離感がほかの人と違うだけで、頭の回転が非常に速くて優秀だと思いました。
私が発達障害の特性を知らなければ、兄弟がなついてくれることも、一緒に遊ぶことも難しかったと思います。
凸凹特性を持つ子どもたちの居ごこちのいい場所とは安心できる場所です。攻撃されないこと、受け入れてもらえること、無視されないこと、自分の好きなことが認められること。こういった場所が学校にはなかなかないようです。
彼たちはやりたいことへの意欲がほかの子たちより強いだけなんだなと思います。ふたりとも「こども食堂」ではとても楽しそうで生き生きしています。実感として、発達障害を持つ子どもたちって、本当に頭の回転が速いです。そういう子たちほど中学受験で私立中を目指してほしいと思います。自分の経験でもありますが、私立中には発達障害傾向のある子どもたちが多く集まってきます。鉄道が好きだったりプログラミングが好きだったりアニメが好きだったり、同じ「好き」のある子どもたちと出会うことができ仲間ができます。凸凹のある子どもたちにとっては学校が居心地の良い場所になります。
後編は兄弟君のお母様からのご相談のお話です。
不登校・発達障害の子どもたちのオンライン個別指導教室「e・フリースクール」を経営する先生が、こども食堂の子どもたちに月一で学習支援ボランティアをしています。