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2023.06.25

ADHDやASDの子どもたちに居心地のいい場所ってどこだろう 後編

月1度、浄土宗の大本山・金戒光明寺(新撰組発祥の地)さんで開催されている「くろ谷こども食堂」。2年前の食堂開始時から寄付をさせていただいておりましたが、令和5年の1月からは たくさんの知育玩具で一緒に遊んだり、希望者にお勉強を教えるリアルのご奉仕をさせていただいています。

不登校・発達障害の子どもたちのオンライン個別指導教室「e・フリースクール」を経営する先生が、こども食堂の子どもたちに月一で学習支援ボランティアをしています。今回は令和5年6月15日、リアル寺子屋の6回目です。

前編では小6のお兄ちゃん、小3の弟くんともにASD(自閉症スペクトラム症)と診断されており、弟くんの方はADHD(多動性注意欠陥障害)の診断もされているご兄弟がとても楽しそうに過ごしておられるお話でした。現在は中1と小4です。

後編ではご兄弟のお母様からのご相談についてお話します。

お兄ちゃんは今月も真っ先に近くに来ていきなりプールでの遠泳のお話をしだしました。自分がしたい話を相手の都合を確認することなしにいきなりしだすのはASDの典型的な特性です。私は全く気になりません。黒柳徹子さんも小学校入学の面接のときに延々4時間しゃべり続けたのと似ていますね。

今回は私がほかの子にクイズ問題を出題したり、その添削をしたりであまり相手ができませんでしたので、マンガ日本の歴史に呼びかけても反応がないくらい没頭なさっておられました。

お母様からのご相談というのは英語の勉強方法でした。スペルを覚えたり文法を覚えたりするのが苦手だそうです。

好きなことや合点がいくことに対しては天才的な記憶力を発揮しますが、そうでないことへの集中力や記憶力では別人のようになるのがASDの特性です。

スペルや文法の暗記は拷問なんでしょうね。これを覚えないと大学受験で困るとかそんな論法では納得しません。おすすめした勉強法は「耳できいてフレーズで覚える」です。

「英語耳」という言葉がありまして、個体差はありますがヒアリング能力は語学センスが固まる15歳くらいまでに鍛えておかないと身に付かない、という説です。いくらスペルや文法を覚えても英文を英文として聞くことはできません。

学校での単語テストでは点数が取れなくても気にしないで、単語ごとフレーズで覚えてしまう勉強方法をお教えしました。個人的には『DUO』をお勧めしたかったのですが、まずは難易度の低いものから始めるようお伝えしました。

ただしこの方法は聴覚優位のお子さまにお勧めする方法です。視覚優位のお子さまには使えません。

今のテキストはなんにでもネイティブによるCDが付いていますので本当に便利です。英語のテキストを買ったときに本体の問題ばっかり解いて、例文やスクリプトなどのCDは聞かないということはありませんか?もったいないですね~。どんどんきいて耳を鍛えてください。

私が通った中学は3年間日本語なしでの授業でした。文法の授業は皆無、単語の説明も英語でされました。

中1の時は苦労しましたが、先生の身振りや話の筋で単語の意味を類推するといったスキルが自然と身に付きましたし、日本語を介さずに英文の質問を英語で返すというスキルも身に付きました。

要は何を目指すかです。将来のやりたい仕事やなりたいものの舞台が世界であるなら、今鍛えるべきは英語耳です。ネイティブだって文法やスペルをよく間違えます。安心してください。

というようなことをお母様にお伝えいたしました。

しかし、それはお兄ちゃんが高校受験のない中高一貫校の学校におられるからです。高校受験があるご家庭ではお話の内容が変わってきます。

私立中には発達障害傾向のある子どもたちが多く集まってきます。鉄道が好きだったりプログラミングが好きだったりアニメが好きだったり、同じ「好き」のある子どもたちと出会うことができ仲間ができます。凸凹のある子どもたちにとっては学校が居心地の良い場所になります。発達障害傾向のあるお子さまの中学受験でお悩みでしたら一度ご相談ください。

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